日本国内において、非常に多くのブランドがクレジットカードを発行しています。
▼主なクレジットカードブランド
日本だけでなく、世界中でよく見かけるブランドとしては、VISA・JCB・MasterCard・アメリカンエキスプレス・ダイナースクラブの5種類であると思います。
この中でもアメリカン・エキスプレス(以下:アメックス)が発行するクレジットカードは、他のブランドと比べて特典・補償内容が充実していると同時に、年会費が比較的高いことで知られています。
しかし、それでもアメックスは数あるクレジットカードブランドの中でも、一二を争うブランド地位とステータス性を誇っています。
高い年会費にもかかわらず、なぜアメックスが選ばれているのか?
今回は、数あるクレジットカードブランドの中から、年会費の高いアメックスを選ぶことのメリット(利点)について、充実したサービス・特典の面は言うまでもないため、今回はステイタス性(信用度)の面から紹介していきたいと思います。
国際的に最高クラスのステイタス性(信用度)を誇る
アメックスのブランドは、日本国内のみならず海外において非常に高いステイタス性(信用度)を誇っています。
▼クレジットカードのブランド別ステイタス(引用:クレジットカード大学)
ステイタス性(信用度) | 国際ブランド |
---|---|
アメリカン・エキスプレス | |
ダイナースクラブ | |
VISA | |
MasterCard | |
JCB | |
ディスカバー | |
銀聯 |
世界的な経済紙『フォーブス(Forbes)』が実施したランキング調査『世界で最も価値あるブランドTOP100(2019)』においても、アメックスは第27位にランクインしています。
また、インターネット上で2015年12月に行われた『クレジットカードでもっともステータスを感じる国際ブランドは?』というアンケートが行われた際に、以下のような結果となっています。
- 1位 アメリカン・エキスプレス(35.7%)
- 2位 ダイナースクラブ(31.5%)
- 3位 VISA(14.6%)
- 4位 MasterCard(8%)
- 5位 JCB(7%)
これらの結果から、日本国内および世界的に見て、いかにアメックスのステイタス性(信用度)が高く見なされているかが分かります。
なぜアメックスはステイタス性(信用度)が高い?
なぜアメックスは信用度が高いのか?
理由としては主に以下の点が挙げられます。
アメックスの信用度が高い理由
- 入会時にきちんとした一定の審査が行われるため(安定収入のある人物のみ発行可能)
- 年会費が比較的高い ⇒ その年会費を払えるだけの経済的余裕のある人間とみなされるため
- 世界で初めてプラチナカード、ブラックカードを発行したブランド
- 日本では初めてゴールドカードを発行したブランド ⇒ お金持ちのイメージが根付いている
- 世界中で利用できる安心感(JCBと提携)
- 歴史のあるブランドのため
- 世界的な大富豪も愛用するブランド
高い社会的信用度を示すカード
現在、世界中には数百を超えるクレジットカードブランドが存在しています。そして実は大多数のブランドが、"年会費無料・審査なしで発行可能" をうたい、カードを発行しているのです。
一見、このうたい文句は素敵に見えます。しかし逆に言うと、簡単に入手可能 = 誰でも(社会的信用度の無い人物でも)カードを所有できてしまうということです。
数百万円の借金を抱えていたり、複数のローンを滞納していても発行できるクレジットカードさえ存在します。しかし、そのようなカードを所有していても、何のステイタス性(信用度)もありません。
対してアメックスの場合、入会の際は『ローンの滞納歴が無いか』『返し切れないほどの借金をしていないか』等のきちんとした審査が行われます。
また年会費が高いため、所有者はそのカードを維持できるだけの経済的余裕のある人物ともみなされるのです。
ポイント
- アメックス = 社会的信用度が高く、安定収入があり、経済的に余裕のある人物を表すカード
日本で初めて "ゴールドカード" を発行したブランド
アメックスは、日本において初めて "ゴールドカード" と呼ばれる券種を発行したブランドです。
(紹介記事はコチラ)
1980年代後半における日本のバブル期においてアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードの発券が開始されたことで、日本人の間に初めて "ハイステータスカード" の概念が生まれました。
そのため当時の人々の間では『いつかはクラウン』と同じように『いつかはアメックスゴールド』という願望もささやかれるようになりました。
今でこそ各ブランドでもゴールドカードを真似し始めましたが、当時は金色に輝くゴールドカードが斬新であったため人々の羨望を集め、アメックス = 高級ブランドカード という概念が定着しました。
この概念は、当時の団塊の世代はもちろん、現代の若い世代にも受け継がれています。
世界的な大富豪もアメックスを利用
ちなみに、世界最高クラスの大富豪として知られる "ビル・ゲイツ氏" や "ウォーレン・バフェット氏" は『アメリカン・エキスプレス・カード』を所有していることで有名です。
▼ビル・ゲイツ氏らが愛用するアメックスのグリーンカード。最もスタンダードなカードながら、特典・ステイタス性は他社のゴールドカードに匹敵する。
(紹介記事はコチラ)
これらの世界的な大富豪も愛用しているブランドという点も、アメックスのステイタス性を引き立てる一因となっています。
ステイタス性(信頼度)が高いカードを持つことのメリットは?
では、ステイタス性(信頼度)の高いカードを所有することのメリットは何か?について解説していきます。
メリット①:相手(店側・取引相手)からの信用が得られる
まず一つ目として、相手(店側・取引相手)からの信用が得られるという点です。
ビジネスではもちろん、普段の生活においても "相手の信用を得る" ということは非常に重要です。
例えばあなたが保険プランに加入する時、ローンを組む時、自動車の前金を払う時、レンタカー等を借りる時、相手は必ずあなたのクレジットカードの種類を見ています。
なぜなら、所有しているクレジットカードの種類によって、この人物がきちんとローン・支払いを履行してくれる人物か、きちんと物品を返却してくれる人物か、を見分けるための一つの指標としているためです。
相手の立場になってみてください。もし大事な契約を結ぶ際、相手が出してきたカードが『誰でも入会できる年会費無料カード』だったり、『アニメキャラがプリントされているカード』だったらどう思うでしょうか?
▼一例
表面上は無反応を装っても、内心では多少なりとも不安を覚えるのではないでしょうか。
そして人によっては、この時に感じた疑念が、後のサービス提供内容に影響することもあるのです。やはりプロのビジネスマンと言えども人の子です。自身が信用を置ける顧客に対して、より良いサービスを提供したいと思うのは自然なことです。
この傾向は、特に海外においては非常に顕著です。
日本における身分証明書といえば『運転免許証』が挙げられます。これは、日本における運転免許証の取得難易度が、費用・実習期間・試験内容の面からみても世界的に難しいため、一定以上の社会ステータス(信用度)を表す証書として認められているからです。
▼日本の運転免許証は世界的にみても取得が困難な分、信用度がかなり高い。
しかし、海外のほとんどの国において、運転免許証の取得は難しくありません。国によっては当日中に数千円で取得できてしまう場合もあります。そのため、海外において運転免許証は信用度を表す証書としてはほとんど意味を成しません。
では、海外では何をもって他人のステイタス(信用度)を見分けているのか?それがクレジットカードです。
誇張は抜きで、海外(特に欧米地域)においてクレジットカード = 身分証と同義で見なされます。ホテルに泊まる時、ローンを組む時、借り入れを行う時などには、必ず所有しているクレジットカードの呈示を求められます。
海外において、決済に紙幣や硬貨を使用することは非常に少なくなってきているのです。
そしてこの時、ステイタス性があまり高くないカードを提示すると、サービスの質が悪くなったり、場合によってはサービスそのものを提供してもらうことができなくなることも実際にあります。
それほど海外では、クレジットカード = 所有者の社会的ステイタス(信頼度)を示すもの として見なされているのです。
キャッシュレス化が推進されている日本においても、将来的にこの傾向が強くなるかもしれません。
ポイント
- ステイタス性の高いカード = 相手からの信頼を得ることが出来る(特に海外においては顕著)
メリット②:ホテル・空港などにおいて優待を受けることがある
二つ目として、アメックスのようなステイタス性(信頼度)の高いカードを所有していると、ホテル・空港・レストランなどにおいて優待を受けることがあります。
これは、カードに通常付帯しているサービス内容以外の優待が受けられるということです。
以下に、私が実際に受けたことのある優待の一例を紹介します。
【優待例①:横浜のビジネスホテルにて】
仕事の出張先で滞在したホテルにて、チェックイン時の支払いに『アメックスゴールドカード』を提示したところ、ホテル側の申し出により、部屋のグレードをシングル → デラックスに無料でアップグレードしてもらうことができました。
【優待例②:マカオのカジノホテルにて】
友人と2人でマカオのカジノホテルに宿泊した際、チェックイン時の支払いに『アメックスゴールドカード』を提示したところ、部屋のグレードをスタンダードツイン ⇒ デラックスツインに無料でアップグレードしてもらうことができました。
また、部屋の位置も夜景が綺麗に見える高層階にレベルアップしてもらうことができました。
【優待例③:シンガポール空港にて】
シンガポールの空港で手荷物検査場に大行列ができていた際、突然 "アメックスプラチナ会員専用レーン" が設置され、『アメックスプラチナカード』を提示すると、すんなりと通ることができました。
上記で述べた以外にも、思いもかけない優待を受ける場面が数多くありました。
※必ずしも常にこれらの優待が実施されるわけではありません。
なぜこのような優待を受けることが出来るのか?それは、ホテル・空港側からするとステイタス性の高い顧客は大事にしたいからです。
アメックスのように高い経済性を示すカードを利用する顧客に対して、『空港内で単価の高い買物をしてくれるだろう』『次に来た時、ホテルの単価の高い部屋を予約してくれるだろう』という期待があるのです。
そのため、様々な店舗がアメックス会員にリピーターになってもらおうと、上記のような独自の優待を提供してくれることがあるのです。
ポイント
- ステイタス性の高いカード = リピーターになってほしい店舗から、独自の優待が受けられることがある
メリット③:非常に高い利用上限枠が与えられる
上述したように、アメックス会員は高い年会費を払っている分、経済的な信用度が高いです。そのため、アメリカン・エキスプレス社から付与されるカード利用限度額も、他社ブランドに比べて非常に高く設定されます。
例えば、私は普段『三井住友VISAプラチナカード』と『アメックスプラチナカード』の2枚を使い分けています。
私の場合、三井住友VISAプラチナカードに与えられた利用可能枠は200万円/月です。
一方で、アメックスプラチナカードに与えられている利用可能枠は500万円/月です。
▼アメックスの利用限度額は、自身のアカウントページから確認することができます。
500万円と言えば他社のブラックカード級(もしくはそれ以上)の限度額です。自動車でさえもカード一括決済で購入することができてしまいます。アメックスプラチナを所有すると、これほどの限度額が与えられるのです。
このようにアメックス会員は高い年会費を払う能力がある分、信頼があるため、他社ブランドよりはるかに高い利用限度額が設定されます。
ちなみにこの額は、過去の決済額の履歴からアメリカン・エキスプレス社が決定した値です。このように、個人の利用状況に応じて限度額が設定されるため、『今月は限度額を超えてしまったから、もうカードが使えない...』という事態を避けることができます。
ポイント
- アメックス会員 = (支払いに対する)信用度が高いため、他社に比べてはるかに高い限度額が設定される
高い年会費 = ステイタス(信用度)を買っている
アメリカン・エキスプレスのクレジットカードの年会費は、確かに他社と比較して高めに設定されています。
しかし、その年会費を支払うことで数々の特典・サービスを利用できるほか、充実した保険・補償内容も付帯します(詳細な内容については、当サイトの各カード紹介記事にてまとめています)
そしてなんといっても、クレジットカードの中でもトップクラスのステイタス性(信用度)を得ることができるのです。
ステイタス性の高いカードを持つ主な利点
- 発行するには安定収入が必要 = 他者の信頼を得ることができる
- 年会費を払う余裕のある経済力があると認識される = 様々な場面で優待を受けることがある
- 支払い能力が高い = 高い利用限度額が与えられる
以上のことから、高い年会費 = 高いステイタス(信用度)を買っている と言えます。
キャッシュレス決済の進む日本においても今後、欧米のように所有するクレジットカードの属性がより重視されるようになってくるかもしれません。
個人の信用度が重視され始めている現代においては、ステイタス性の高いアメリカン・エキスプレスは、是非ともオススメしたいクレジットカードブランドです。