10月2日に開かれたメディア説明会に登壇した、日本アメリカン・エキスプレス社の社長・清原正治氏は、自社が展開するハイステータスクレジットカード『アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード』について今後の新たな展望を述べました。
▼清原正治氏
語られた内容の中には『新プラチナカード』の件や新サービス、そして2018年秋以降のアメックスプラチナのマーケティング戦略についてが含まれています。
金属製の新プラチナカード『メタルカード』を発行開始
社長が発表した新サービスでは、まずプラチナカードの『メタル化』を実施するとしています。メタルカードの発行開始は10月15日からであり、すでにアメックスプラチナを所有している人も申請すればメタルカードに交換が可能です。社長曰く『真のプラチナカードはこれだけ、という思い』を込めたそうです。
実は発表の一日前にあたる10月1日に、アメックスプラチナの公式ホームページに『メタルカード』のページが突如出現し、当サイトでも記事に取り上げました。
今回の発表で、このメタル化が公式的にアナウンスされたことになります。
アメックスプラチナの金属製(メタル)カードは、2017年3月から北米のみ発行が開始されていました。メタルカードは光沢と重量感が高級さを感じさせるため、日本でもメタルカードの発行が切望されていました。
メタルカードでは、従来のプラスチックカードの表面にあった会員番号や名前、カード期限の表記を無くし、裏面への掘り込みに変更してあります。
▼メタルカードの表面
▼メタルカードの裏面
メタルカードを発行できるのはメインカードのみであり、追加カード(AC)および家族カード(4枚まで無料で発行可能)については従来のプラスチックカードでの発行になります。
今後のプラチナ・カードの申込みは、基本的に新プラチナカードである『メタルカード』での発行になるそうです。
新プラチナカードはコンタクトレス決済に対応、タッチのみで電車に乗車可能に
新プラチナカードは、タッチのみで物品や交通機関の支払いを行うことができる『コンタクトレス決済』の国際規格に完全に準拠しています。
例えばイギリス・ロンドンの地下鉄では、アメックスプラチナカードを改札にかざすだけで運賃の支払いを行うことができ、切符購入やチャージなどの手間は不要です。
コンタクトレス決済に対応する公共交通機関は世界中で増えており、海外への旅行や出張の際に、慣れない現地で切符を買わずともカードをかざすだけで入場が可能になります。
今後日本国内でもコンタクトレス決済が可能な場面が増えることは確実視されており、利便性が飛躍的に向上することが予想されます。
プラチナ以上の会員が入場可能『センチュリオン・ラウンジ』が新たに2ヶ所新設
クレジットカードの多くは、所持していると空港内のラウンジに無料で入場できるという特典があります。アメリカン・エキスプレスは独自のサービスとして、アメックスプラチナもしくはアメックスセンチュリオン会員のみが入場することのできる『センチュリオン・ラウンジ』を世界各国の空港に展開しています。
▼アメックスプラチナ以上の会員のみが無料で入ることのできる『センチュリオン・ラウンジ』。本場のシェフによる料理やバーの提供、キッズスペースやリラクゼーションスペースが利用可能。
2018年10月現在、センチュリオン・ラウンジは世界9ヶ所(ヒューストン、シアトル、サンフランシスコ、ラスベガス、ダラス、マイアミ、ニューヨーク(ラガーディア)、フィラデルフィア、香港)で展開されています。
そして今回の発表では『ニューヨーク(JFK)』と『ロサンゼルス』の空港にも新たにセンチュリオン・ラウンジをオープンし、今後さらなる施設の拡充を行うとしています。
獲得ポイントが3倍になる『メンバーシップ・リワード・プラス』のボーナスプログラムが開始
他のクレジットカード同様、アメリカン・エキスプレスには利用分のポイントを獲得することのできる『メンバーシップ・リワード』というプラグラムがあります。
通常は100円 = 1ポイント付与のレートですが、今後は対象店および外貨建てでカードを使用するたびに、獲得ポイントが3倍(100円 = 3ポイント)になる『ボーナス・ポイント・プログラム』が開始されます。
▼詳しくは当サイトのコチラの記事を参照
デジタル対応の強化
今後、会員増加によりコンシェルジュ・デスクに電話が繋がりにくくなるという事態を避けるため、コンシェルジュ自体もデジタル化を進めていく予定があるとのこと。
これにより、例えばオフィスや会議中などで電話ができない場面において急なレストランやホテルなどの予約が必要な際は、簡易メッセージ等のデジタル通信システムを利用することで、より利便性が高く効率的なデスクが実現できるとしています。
従来のサービスも継続して実施
今回から新たに開始したサービス以外にも、現在実施中のサービスについても全て継続して実施していくとのこと。
宿泊におけるサービスについては、同社が毎年厳選した1000軒以上のホテルで特典を提供する『ファイン・ホテル・アンド・リゾート(FHR)』がある。これはプラチナ・カード会員なら、対象施設で「16時までのレイトチェックアウト」「2名までの朝食サービス」「館内で使用できる100ドルのホテルクレジット」「部屋のアップグレード」「12時からのアーリーチェックイン」「ホテルのオリジナル特典」といったサービスを受けられるというもの。
また食に関しては、日本国内の予約が取りづらいレストラン同社が貸し切り、カード会員向けに案内する『Fine Dining 50』や、国内約200のレストランで2名以上で予約すると1名分のコース料金が無料になる『2for1 ダイニング by 招待日和』などのサービスがあります。
これ以外にも数えきれないくらいのサービスがありますが、新サービス展開後も、今までのラグジュアリーなサービスのクオリティを落とすことなく、提供し続けていくとしています。
新プラチナカード発行によるアメックスの真意
新プラチナカード、新サービスを今秋から展開するアメリカン・エキスプレスの真意として、発表の中で以下のことを総括して挙げています。
プラチナカードのサービスを拡充し、ラウンジや高級リゾートなど提供するラグジュアリーなサービスを本当に活用して楽しんでもらいたい。
期待するユーザーの属性としては『グローバルなユーザー』『プライベートとビジネスの面で上質な体験を享受することを拒まないユーザー』である。
社長は最後に『クレジットカードは人生を豊かにするための投資であり、コスト削減のためのツールではない』としており、カードの価値を見出し、ライフスタイルのクオリティ向上に活用できるユーザーを積極的に取り入れていきたいとしています。
当サイトからアメックス・プラチナ・カードへの直接申込みが可能
メタルカード化、新サービス追加など新たな展望を見せたアメックスプラチナカードですが、以前まではアメックス本社からのインビテーション(招待)が無ければ申込むことすらできませんでした。
しかし現在は、すでにアメックスを所有している人からの紹介で入会申し込みを行うことが可能です。
当サイトでも紹介リンクを載せていますので、今回の発表を機にプラチナカードに興味を持った方は、是非目を通してみて下さいね!